スポンサーディスプレイ広告用Amazon Ads APIの概要
スポンサーディスプレイ広告は、販売状況認識機能を装備したセルフサービスのディスプレイマーケティングソリューションです。Amazon内外であらゆる購入過程の買い物客にはたらきかけることで、Amazonでのビジネスやブランドの拡大をサポートします。
スポンサーディスプレイ広告用Amazon Ads APIを使用すると、インテグレーターはプログラムからスポンサーディスプレイ(SD)広告にアクセスし、SDキャンペーンを自動化、スケーリング、最適化するアプリケーションを構築することができます。このAPIは、APIサービスを記述するための業界標準であるOpen API仕様を使用して記述されています。スポンサーディスプレイ広告のオープンAPIドキュメントは、開発者ポータルで公開されています。また、ダウンロードしてローカルで使用することもできます。
キャンペーン管理
スポンサーディスプレイ広告APIは、GET、POST、PUT、DELETEの各操作を使用するHTTPプロトコルをベースとしています。このAPIはRESTful設計原則に準拠しているので、HTTPメソッドが各アクションに対応付けられています。たとえば、HTTP GET操作でリソースを取得します。そして、これは、パフォーマンス向上のためにキャッシュとして保存されることもあります。通常、HTTP POST操作でリソースを作成し、PUT操作でリソースを更新します。HTTP DELETE操作ではリソースをアーカイブします。
このAPIでは、一貫したURI階層構造でリソースを表しています。たとえば、最上位のURIは/sd/campaigns
です。個々のリソースを操作するために、このAPIではパスパラメーターを使用してIDを指定します。たとえば、URI「GET /sd/campaigns/{campaignId}
」の場合、{campaignId}
が、取得、削除、変更できる1つのキャンペーンのIDです。
効率向上のため、ほとんどのリソースは、最小限のフィールドおよび関連する値で構成されます。ただし、すべてのフィールドと値が必要な場合は、URIの末尾に/extended
パスパラメーターを指定してください。たとえば、GET /sd/campaigns/extended
またはGET /sd/campaigns/extended/{CampaignId}
とすると、servingStatus
、creationDate
、lastUpdatedDate
のフィールドが含められますが、GET /sd/campaigns
またはGET /sd/campaigns/{campaignId}
とした場合は含められません。
スポンサーディスプレイ広告キャンペーンは、子リソースを生成して関連付けて作成します。リソースは次の順序で作成する必要があります。
- Campaignは、キャンペーンの設定に使用する最上位のリソースです。他のキャンペーンと区別するために、固有のキャンペーンIDと名前が必要です。このリソースには、予算、キャンペーン開始日、キャンペーン終了日などのフィールドがあります。
- Ad Groupは、一般的な商品広告とそれに関連する入札額を論理的にグループ化したものです。各広告グループは、1つのキャンペーンに関連付けられます。
- Product Adは、キャンペーンの一環として掲載される特定の広告です。各商品広告は、1つの広告グループに関連付けられます。
- Target clausesは、商品、カテゴリー、またはオーディエンスをターゲットにするために使用するターゲティングエクスプレッションです。指定するターゲットエクスプレッションはキャンペーンのタイプに基づき、広告グループレベルに適用されます。
戦略
スポンサーディスプレイ広告キャンペーンは、戦術によって区別されます。戦術によってキャンペーンのターゲティング戦略が決定されます。
スポンサーディスプレイ広告キャンペーンは、次の2つキャンペーンタイプに重点を置いています。
- コンテキストターゲティング。
- オーディエンス。
これらのキャンペーンタイプは、出品者のブランド所有者様とお取引会社様の両方が利用できます。
以下のターゲティング戦略がサポートされています。
ターゲティング戦略 | APIのID | 広告主様のタイプ |
---|---|---|
コンテキストターゲティング | T00020 |
出品者様とお取引会社様 |
オーディエンス | T00030 |
出品者様とお取引会社様 |
入札額の最適化
スポンサーディスプレイ広告の入札額最適化戦略では、インプレッション数の入札時に、スポンサーディスプレイ広告で最適化する必要のある指標を指定できます。最適化する必要のある指標に応じて、さまざまなオーディエンスに広告が表示されます。スポンサーディスプレイ広告キャンペーンでは、「vcpm」または「CPC」のどちらかのcostType
を選択できます。adGroupで、その広告グループのbidOptimization
を選択できます。デフォルトの動作は、クリック数に合わせた最適化です。
また、入札額の最適化目標の達成につながる可能性が低いと予測される場合は、そのオークションの入札額を引き下げる可能性があります。たとえば、広告掲載枠の入札時に効果の高い結果が期待できる場合、Amazonは現在、1ドルの入札額を最大4ドルまで引き上げる場合があります。

スポンサーディスプレイ広告キャンペーンには、3種類の入札額の最適化戦略があります。
| bidOptimization | costType | 説明 |
|--------------------|-----------------|--------|--------|
| clicks | CPC
| [デフォルト] ページ訪問数とコンバージョン報告件数に合わせた最適化 |
| conversions | CPC
| コンバージョンに合わせた最適化 |
| reach | vCPM
| ビューアブルインプレッション数に合わせた最適化。この認知度向上戦略のテストを開始するには、ターゲットごとに5米ドルの入札額から始めることをおすすめします。vCPMの最低入札額は1ドルです。 |
セキュリティ
Amazon Ads APIでは、Amazon IDプロバイダーを使用してリクエストを認証および承認します。このセキュリティスキームは、すべてのAmazon Adsプロダクトで一貫しています。
Amazon Ad APIでは、リクエストごとに次の3つの必須ヘッダーを指定する必要があります。
- Amazon-Advertising-API-ClientId
- Amazon-Advertising-API-Scope
- Authorization
Amazon-Advertising-API-ClientId
ヘッダーには、Amazon Ads APIプラットフォームに登録したクライアントIDが入ります。これは、お客様のアプリケーションを表す固有のIDです。お客様のAmazon Ads APIのエンタイトルメントを表す値であるため、他の人には教えないでください。
Amazon-Advertising-API-Scope
ヘッダーには、広告主様のプロフィールIDが入ります。このIDは、プロフィールリソースを使用して取得できます。
Authorization
ヘッダーは、OAuthアクセストークンを含む業界標準のヘッダーです。形式は次のとおりです。 Authorization: Bearer <access_token>
。
認可トークンの作成方法について詳しくは、API認可トークンとリフレッシュトークンの作成を参照してください。
次の手順
すでにアカウントを設定している場合は、Postman を使用して、スポンサーディスプレイ広告キャンペーンの作成方法の学習を開始できます。
マーケットプレイスで利用できる機能の詳細については、機能をご覧ください。